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Harriet ー テストのときつかうにデーモンの取扱を簡単にするためのフレームワーク

テストのときにつかう mysqld, memcached, stf, groonga あたりのデーモンを、.t 単位で起動していては遅くてかなわない。かといって、あらかじめ起動させておくというのも。。 というわけで prove のプラグインとしてよしなにする、みたいなのをがんばってかく、というような試みがおこなわれてきたわけですが、どうもめんどくさい。 なんか適当にやったらうまくうごく、っていうかんじのカジュアルなツールがほしいな、なんておもったりするわけですよ

そこで、Harriet ってのをつくってみました。

なんかこう、t/harriet/mysqld.pl っていうファイル名でこんなファイルをおきましょう、と。

$ENV{TEST_MYSQL} ||= do {
    require Test::mysqld;
    my $mysqld = Test::mysqld->new(
        my_cnf => {
            'skip-networking' => '', # no TCP socket
        }
    ) or die $Test::mysqld::errstr;
    $HARRIET_GUARDS::MYSQLD = $mysqld;
    $mysqld->dsn;
};

で、t/harriet/memcached.pl っていうファイルもおきます、と。

$ENV{TEST_MEMCACHED} ||= do {
    require Test::TCP;
    my $server = Test::TCP->new(
        code => sub {
            my $port = shift;
            exec '/usr/bin/memcached', '-p', $port;
            die $!;
        }
    );
    $HARRIET_GUARDS::MEMCACHED = $server;
    '127.0.0.1:' . $server->port;
};

環境変数に、デーモンの情報をつめこみますよ、と。環境変数がすでにあったらなにもしませんよ、と。そういうことです。

この .pl ファイル自体は、ほんとうにたんなる .pl ファイルです。簡単ですね。

で、テストスクリプトの中では以下のようにやれば、スクリプトが自動的に実行され、デーモンがあれば、そのままだし、なければよしなに起動してくれ、おわったら自動的にデーモンは死亡します。

use Harriet;
Harriet->new('t/harriet')->load_all();

さて、このままだととくにどうということもないのですが、ここにさらに App::Prove::Plugin::Harriet がからんできます。.proverc に -PHarriet=t/harriet/ とかいておくと、自動的に prove がテストを実行する前に t/harriet/ においてあるスクリプトをよみこんでくれます。テストスイート全体を実行する前に一回うごかしてくれるんで、らくちんであるといえましょう。

さらに、harriet コマンドというものも付属していて、マジでハードにテストしてるときは、このコマンドをつかうと、デーモンを子プロセスとして起動した上で、必要な環境変数を表示し、sleep してくれます。

% harriet t/harriet
HTTP::Server::PSGI: Accepting connections at http://0:50921/


export TEST_MEMCACHED=127.0.0.1:50797
export TEST_MYSQL=DBI:mysql:dbname=test;mysql_socket=/tmp/TC_XzkXwke/tmp/mysql.sock;user=root
export TEST_STF=http://127.0.0.1:50921

あとは、test を実行する terminal にコピペしておけば、なんとなくいいかんじになります。

というわけで、そんなにコード量はおおくないのですが、フレームワークとして定義することにより、お気楽にかけるようになってる雰囲気になっているので、おためしください。

なお、Harriet という名前は、プロセスを長生きをさせるという意味で、長生きした亀から名前をとっています。